おいしい ふくしま物語

日本なし

2013年9月30日

福島県のほぼ中央部に位置し、県内一の経済都市である郡山市。商業も盛んである一方、水稲を中心とした農業も盛んです。
市の北西部にある熱海町は温泉の町であるとともに、日本なしの産地としても県内有数。
 
「特選 郡山梨(糖度12.5度以上)」は郡山ブランド認証産品です。取材当日も郡山の品川市長が直々に視察される力の入れようです。

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先人たちの努力

今回、訪れたのは、「JA郡山市梨共同選果場」。なしの品種は幸水の出荷がほぼ終わり、豊水のシーズンに入ったところです。
大勢の方が選果にいそしむ忙しいさなかではありましたが、JA郡山市の伊藤博文さんに快く出迎えていただきました。

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明治時代後半に日本なしが導入された郡山市熱海町。熱海町は会津地方への入り口ということもあって、春先は特有の寒さによる晩霜の被害などを受けるなどの苦労がありましたが、それを乗り越え産地として定着した歴史がありました。
「水稲栽培だけに頼るのではなく選択肢を増やしたいという意図もあったのかもしれませんが、生産者の方々の努力によって“郡山のなしは、味はもちろん実がしっかりしていて日持ちがする”などに全国的に評価される生産地になりました。」と伊藤さん。

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「栽培されている品種としては、幸水・豊水を中心に“二十世紀”“あきづき”などです。福島県オリジナル品種の“涼豊”も栽培はされているのですが、生産者さんに直接指名買いの連絡がいってしまうので、選果場にはほとんど来ないんですよ。」
 
現地に来て指名買いしないと手に入らないものがあると聞くと、行ってみなければならないと思ってしまいますね。

真剣さと情熱

平成21年には最新の光センサー選果機を導入するなど、さらなる品質の向上を目指そうとした、そんな矢先に起きてしまったのが東日本大震災とそれに伴う原発事故。
 
個人売りの減少に伴いJAへの出荷ケースが増える一方で、売り上げが三分の二まで下がるという悪循環でしたが、
「方々が対策を練りあぐねている時から組合員の方々は率先して行動し、県内でもいち早く粗皮削りによる樹の除染などを行ってきました。その皆さんの努力と行動のおかげで、震災初年度から放射性物質の検出は一度もありません。」と伊藤さん。
現在でも共選場では、毎日10・12・15時の3回、放射性物質検査を欠かさず行うなど万全の体制を取っています。

「生産者さんのなしにかける真剣さと情熱を尊敬しています。」
 
伊藤さんのその言葉通り、郡山のなしの最大の財産は生産者のその想いかも知れません。

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優雅な時間を

震災初年度から暖かい復興支援を受けてきたそうですが、その方々がリピーターになっているとのこと。
「平成23年から復興応援ということでゆうパック販売を始めて頂いたのですが、今年は引き合いが多く、募集をかけてまもなく予定数量を販売しきってしまいました。」
郵送先は全国各地にわたっているそうで、復興支援をきっかけに福島県の農産物の良さが広まっていることを、ここでもまた実感することが出来ました。
本当にありがたいことです。

光一(ピカイチ)くん

こちらの共選場では全国の方々に、さらに満足していただくべく新たにブランドを創り上げました。それが「光一(ピカイチ)くん」。
 
なしのランクの最高峰は“特秀”ですが、この「光一(ピカイチ)くん」は、さらに“糖度12.5度以上”を保証。まさに“特秀”のなかの“特秀”です。

これからも品質の向上にこだわっていくと伊藤さん。
「なしを食べる際の“皮をむく”というひと手間は“余裕のある時間”を過ごしているということです。なしはまさに“優雅な時間”を楽しむためのものなんです。
ぜひみなさんにもその“優雅な時間”を楽しんでいただきたいです。」
消費者の皆さんへの想いを熱くアピールしていただきました。
 
せわしない日常にほっと一息いれる“優雅な時間”。
そのパートナーにみずみずしい福島県のなしを、ぜひどうぞ!
 
 

おまけ
 
生産者の佐東富士夫さんに美味しいなしの見分け方について教えていただきました。
 
「整った形、そして色。あまりに色付きすぎているものは熟しすぎなので、少し緑を感じられるものが味と食感のバランスがいい。」とのこと。

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写真の1はやや早いが保存が効き、2がまさに豊水の食べごろ。
3まで色づいているのは早めに食べてくださいと、佐藤さんも伊藤さんもおっしゃっていたので、ご参考に!

(記事:コッシー情報員)


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