浜中会津 産地のふくしまプライド。

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浜通り

全国へ広がる!ふわふわオーガニックコットン(いわき市)

2015年12月3日

現在、日本国内ではほとんど生産されることがなくなってしまった綿花(コットン)。
綿は衣類などに使用されていて、私たちの生活には欠かせないものですが、大量生産を行うことによって安価に購入できる外国産を輸入しているのが現状です。
 
しかし綿花は塩害に強いと言われていることから、いわき市内では震災以降、栽培が行われています。今回は、綿花の栽培に挑戦する「いわきおてんとSUN企業組合」代表理事の吉田恵美子さんにお話を伺ってきました。
 
吉田さんは、もともと20年以上前から主婦仲間と一緒に地域のための様々な活動に携わっており、主に古着のリサイクル活動を行っていたそうです。
そのため、東日本大震災が起きた際には避難所に古着を提供したり、そこで生活する方々が自炊できるように野菜を提供したりというような支援を行ってきました。
 
そのような震災直後の活動の中で気がついたことは、震災の影響で農業をやめてしまう人が多くいることでした。いわき市内も津波の被害や原発事故による風評の影響があり、不安を感じている農家の方がたくさんいました。
 
吉田さんは何か農業を支援できる策はないか考えたそうです。
そこで出会ったのが、綿花の栽培でした。
2012年から「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」と名付け、農家、市民、学校、NPO、地元企業など様々な人に呼び掛け、食用ではなく、塩害にも強い綿を有機栽培で育て、収穫されるコットンを製品化、販売する一連の取り組みで、地域に活気と仕事を生み出すことを目的とし、福島から新しい農業と繊維産業を作り出したいと考えているそうです。
 
現在では、いわき市、広野町で25カ所、計2.6ヘクタールの畑で900キログラムの綿花を栽培しているのだそうです。

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綿花は、春に苗を定植し、夏には花が咲いてやがて花が落ちるとコットンボールになり、秋にはコットンボールがはじけて中から綿が出てきて収穫となります。
こちらでは「備中茶綿」という日本在来種の綿花を栽培しています。綿が茶色なのが特徴で、その年の生育によって茶色の色合いが少しずつ変化するそうです。
 
すべての畑では有機栽培が行われており、農薬や化学肥料を一切使用していないとのこと。
そのため栽培には手がかかり、常に草取りを行わなければならなかったり、手摘みで綿を取ったりとその作業のほとんどは手作業で行われるため、全国から来るボランティアの方の力を借りています。
2013年には4500名のボランティアのみなさんが訪れ、農家の方と一緒に作業を行いました。だんだんとボランティアのみなさんと農家の方が仲良くなり、新しい繋がりもできてきているそうです。

収穫された綿は、綿繰り(わたぐり)という作業で種と綿を分離して、繊維の向きを揃え、ガラ紡機という機械で糸を紡いでいきます。

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ガラ紡機
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そして、この糸が製品になっていきます。
 
オーガニックコットンブランド「ふくしま潮目-SIOME-」では、Tシャツや手ぬぐい、タオルなど備中茶綿ならではの風合いを感じられる商品が展開されています。

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手ぬぐいは、裏まできれいに染まる昔ながらの技法の「注染(ちゅうせん)」で仕上げ、柄はいわき市の海をイメージしたものや、綿の花を描いたものなどがあります。
とても色鮮やかで、優しい触り心地に気分がほぐれるような手ぬぐいです。
 
これらの製品を作る際に、手作業で行えない工程は、国内の紡績工場や縫製工場などにお願いしているそうです。

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これらのオーガニックコットンブランド「ふくしま潮目-SIOME-」の製品は関東、東北のお店やインターネットで購入することができます。
 
また「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」の輪をもっと広げようと作られた人形があります。

「コットンベイブ」です。
これは、いわき市内の仮設住宅で避難生活をしているみなさんが中心になって作ったもので、人形の中には綿花の種が入っています。その種を植えて、収穫した綿をいわきに送り返してもらうという試みです。福島県外にいても「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」に参加することができるため、多くの方が栽培をしています。昨年は、全国100カ所からコットンが送られてきたそうです。

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お話を伺った「いわきおてんとSUN企業組合」代表理事の吉田恵美子さんです。
常に新しい気づきと素敵なアイディアを持っている方です。
お話をしているだけで元気をいただきました!
 
福島県から広がる新しい動き。今後が楽しみですね。

今回お伺いした場所

いわきおてんとSUN企業組合

【住所】福島県いわき市好間町中好間字川原子作17-1
【TEL】0246-80-0662
【URL】http://www.iwaki-otentosun.jp/cotton/

みっきー情報員 【浜通り担当】

浜通り

  • 全国へ広がる!ふわふわオーガニックコットン(いわき市)
  • 2015年12月3日 木曜日
  • みっきー情報員 【浜通り担当】
  • 食べることが大好き。郡山市在住の20代です。

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