浜中会津 産地のふくしまプライド。

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浜通り

「油菜ちゃん」がつなぐ農地再生の輪。(南相馬市)

2015年11月19日

東日本大震災による影響が未だ残る福島県では、様々な活動が行われています。
今回は、南相馬市で菜の花を利用して農地再生を行うみなさんをご紹介します。
 
震災以降、福島県の農業を取り巻く環境は大きく変わりました。その中でも大きな変化は、原発事故による影響です。福島県ではその対応として、出荷する前の農産物の放射線物質検査を行い、安全が確認されたもののみが市場に流通しています。
 
栽培作物への移行で土壌の放射性物質を少しでも除去することはできないか、耕作放棄地や荒れた田畑の有効利用はできないかと考え、南相馬市で農業を行っているみなさんが始めたことは菜の花の栽培でした。
菜の花を絞ってできる菜種油はほとんど放射性物質が入ることはないそうです。
菜の花は、5月~6月に満開となった後、菜の花の菜種を6月下旬~7月に菜種を収穫しそれを搾ることでできます。
 
このような活動を行う中、より多くの方に活動を理解してもらうために「南相馬農地再生協議会」(以下、「協議会」という)を2014年1月に発足しました。(2014年10月法人化)
現在は、協議会を中心に約15世帯の農家のみなさんが菜の花を栽培し、菜種油の商品化を行っています。

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上の写真の商品は、昨年から販売が始まった菜種油の「油菜(ゆな)ちゃん」です。
この菜種油は、揚げものはカラッと揚がり、炒め物は油っぽくなりにくく、リピーターも増えているそうです。
さらに、今年からはマヨネーズの販売も始まりました。こちらは少しからしを効かせた大人の味で、サラダや揚げものなど何にでも合うのだそうです。
 
この商品の開発には相馬農業高等学校の農業クラブのみなさんも参加しています。「油菜ちゃん」という名前とイラストは、高校生が考えました。菜種油にもっと親しみをもってほしいという想いが、このかわいい名前とイラストに込められているそうです。

 
今年の9月下旬には、菜の花の種まき会も行われました。
地元南相馬市の方はもちろんのこと、東京、山形、愛知、滋賀など様々な地域から総勢110名が種まき会に参加されました。初めて種まきを行うという方も多く、慣れない作業に初めは戸惑っている様子もありましたが、みなさんだんだんと作業に夢中になり一生懸命取り組んでいました。
 
「油菜ちゃん」を協同で開発した相馬農業高校の生徒のみなさんも参加していました。

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高校生のみなさんは、種まき以外にも、鍬(くわ)で畝(うね)を作ったり、農家の方にお話を聞いたりととても積極的でした。

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種まきは、20~30センチおきに、2~3粒の種を土にまきます。その後、軽く土をかぶせていきます。
 
今回種まきをした菜の花は、冬を迎える前に芽を出し、来年の2月末ごろからぐんぐんと成長していきます。そして、春には黄色の菜の花が咲き、目にも鮮やかな菜の花畑が見られます。

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今回お話を伺った協議会の神谷俊尚さんです。
一緒に写っているのは相馬農業高校の2年生のみなさんです。
神谷さんは、東日本大震災以降に「何かできることはないか」と愛知県から南相馬市に来ました。南相馬市の農地の放射線量を測ったり、食品の検査を行ったりと地道な活動を続けています。現在は、「油菜ちゃん」の認知度を上げ、菜種油を南相馬市の特産品にする準備を進めています。

また将来的には、菜種油のしぼりカスからバイオガスを作り、エネルギーの地産地消を行いたいと考えているそうです。
 
「油菜ちゃん」は、南相馬市のスーパー、「道の駅南相馬」、サービスエリアの「セデッテかしま」、直売所の「いととんぼ」などで販売しています。
 
ぜひ「油菜ちゃん」を見つけたら手に取ってみてくださいね。

今回お伺いした場所

一般社団法人 南相馬農地再生協議会

【住所】福島県南相馬市原町区錦町2丁目67
【TEL】0244-23-5611
【URL】http://minamisoma-nouchisaisei.org/

みっきー情報員 【浜通り担当】

浜通り

  • 「油菜ちゃん」がつなぐ農地再生の輪。(南相馬市)
  • 2015年11月19日 木曜日
  • みっきー情報員 【浜通り担当】
  • 食べることが大好き。郡山市在住の20代です。

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